コロンボの笑顔
2018.04.13 16:56
世界中の子供達の笑顔の傘を手に取り、笑い合う子供たち。
そこには言葉も、人種も、年齢の壁もない。
政治、環境、災害・・・・
様々な問題に直面しながら、私に無垢な笑顔を降りそそいでくれる。
これこそが究極の笑顔のデザインだ。
日本から飛行機で約9時間。
ついにスリランカに到着した。
2004年12月26日のスマトラ沖地震によるツナミがスリランカ沿岸地方を襲った。
津波の影響により3万人余りの死者が確認され、2005年3月の調査では、
約4,200名が行方不明者とされていた。
約8万世帯が家を失い、20万世帯が被害を受けたこの災害は、
スリランカがかつて経験したことのない惨事とされている。
1日目に訪れたのは、スリランカの首都「コロンボ」
今回の笑顔の取材1ヶ所目に訪れるのは、
このコロンボにあるワジラ児童養護施設。
この施設には、17歳までの生徒が生活している。
そのほとんどが男子生徒だ。
この国では、まだまだ男女を区別する習慣が残っている。
学校到着後、子供達の教室へ。
突然の訪問者に少し緊張感が漂っていたが、
そんな時間も一瞬。
持参した笑顔の傘を一本開いた瞬間、
緊張感は消え、子供達は目をキラキラさせて初めて見る笑顔の傘を
席から身を乗り出して、見つめていた。
笑顔は世界共通のコミュニケーション。
笑顔は全てを解決し、理解させる。
ここでも笑顔のパワーに助けられた。
世界中の笑顔がプリントされたフリーペーパーを出して子供達に、
MERRY PROJECTの活動について、これから始まる笑顔の取材について説明をした。
笑顔の大切さ、これまで世界中で出会った笑顔のこと、人々のこと・・・・
説明が終わり、席を立ってこちらにやってきた子供達。
机一面に広げた世界中の笑顔を見ながら、指をさして1人1人の笑顔を眺めていた。
友達と気になった笑顔を指をさしているのか、はたまた自分と似ている子を発見したのか・・・
言葉はわからなかったが、子供達の顔は自然と笑顔になっていた。
教室から出て、まずは子供達1人1人と向き合い、彼らの笑顔を撮影。
訪問した直後、こわばっていた顔も笑顔の傘のおかげで自然と笑顔になっていた。
笑顔を撮影するには、笑顔と触れ合うことが重要だ。
改めて笑顔の大切さを感じることができた。
撮影が終わった後、今度はみんなで一緒に笑顔の傘を開いた。
今回で31カ国となった笑顔の取材だが、訪れた場所どこでも笑顔の傘は大人気。
雨の代わりに子供達の満面の笑みが降り注いだ。
スリランカの子供達の笑顔は素晴らしい。
しかし、この学校を一歩外に出れば そこには様々な問題に溢れかえっている。
スリランカでも大都会と呼ばれ首都である「コロンボ」
観光地としても有名であるが、その一方で問題が色濃く渦巻く街でもある。
溢れかえる車に、少ない自然。中国化されつつある経済。
そして2004年、この地を襲った「スマトラ沖地震」による津波というなの自然災害。
都会の賑やかさとは少しちがう、1人1人が孤立したような空気感。
それは決してこの街だけではなく、
世界中のいたるところで起こっている問題なのだろう。
孤児院の子供たち自身も、
これまでも、そしてこれからも
たくさんの問題や壁に対面することだろう。
しかし、そんなときふと思い出して欲しい。
あの時、ここで見た世界中の笑顔を、みんなで笑ったひと時を。
本当の幸せとはなんなのか・・・
笑顔を大切にすれば、そこには自然と希望と勇気が生まれると信じている。
笑顔を通じて、このスリランカの子供達に
希望と勇気を与えられることが私たちのMERRY。
このコロンボの子供達の笑顔こそ、
未来の希望です。
MERRY PROJECT