キュウリジャム もったいない から新商品
2008.06.09 3:35
「もったいない」の一言からヒット商品が誕生。
多可町八千代区中村のマイスター工房八千代が、余ったキュウリを活用したジャムを開発した。独特の青臭さは全くないフルーティな味。意外な驚きのあるうまさを表現して「びっきゅうりジャム」と命名したところ、連日売り切れの人気だ。(篠原佳也)
看板商品の巻きずしづくりで残るキュウリの端が材料。
普段はピクルスや漬物に加工しているが、七千本を巻く二月の節分の日は活用しきれない端が大量に残ってしまった。
「キュウリが泣いとるで」とメンバーで対策に悩む中、喫茶部門の長谷川はつみさん(61)がジャムづくりを思い立ち、開発に乗り出した。
ジャムの中でもキュウリは珍しく、レシピもない。
とろみと酸味、甘みを付けるリンゴやレモン、ハチミツの微妙な量調整は試行錯誤の連続だったが、三カ月後の五月、ようやく納得いく味に仕上がった。
トーストに塗って客に出すと「売ってほしい」という声も多く、百三十グラム三百円で売り始めた。
「栄養も高く、ヨーグルトやカレーにいれてもおいしい」という。
思わぬ人気ぶりに長谷川さんも大忙し。「キュウリも喜んでくれてます。
これからも食材を見捨てず大事にしていきたい」