キリマンジャロMERRY
2010.12.27 12:29
この旅もそろそろ終わりが見えてきた。
僕は今タンザニアのモシという場所にいる。
ついに辿り着いた。
僕が何故ここに来たか。
きっかけは今年の4月にまで遡る。
今年の4月僕がまだ旅に出る前、
日本から遠いタンザニアの地である旅人が交通事故によって亡くなった。
ここに僕がこの旅の中で一番伝えたいMERRYがある。
僕は直接彼に会ったことがないし、
彼もまた僕の事なんて全く知らない。
ただ彼のブログを読んでいただけの遠い存在だ。
その頃、僕はせっかく東アフリカに行くんだったら、
キリマンジャロ登りたいなあ …..なんて悩んでいた。
でも、登頂率が50%以下と聞くし、お金も時間もかかる。
それに、これは隠していたことなんだが…
実は僕は登山に関しては全くの素人だ。
ABCマート行って
「店員にキリマンジャロ登りたいんですけど…どの靴が良いですか。」
って聞いて笑われた男だ。
もっと言うと、富士山も登ったことなければ、
学校の近くにある筑波山すら登ったことない。
当然周りからは猛反発され、親にも山を舐めるなと一蹴されてしまった。
僕を悩ませていた一番の問題はこれである。
そんな中旅先の東南アジアから一時帰国した際に、
偶然彼のご両親にお会いする機会があった。
以前書いた彼の写真展のときの話。
色々話しているうちに、
その時初めて彼もまたキリマンジャロ登山をしたかったということを知った。
旅に関して何がしたいとかあまり語らなかったが、
旅立つ前に一つだけ自分の彼女に明かしたという
キリマンジャロに対する想い。
彼女にこう言ったそうだ。
無事に下山したら、テッペンの景色を一番に見せてあげるよ。
そう言った彼は下山どころか二度と帰ってはこない。
つながりというのはすごく不思議だが、とてもMERRYなこと。
僕は単なる彼のブログの読者。
でも彼は僕が旅しているうちに失った多くのMERRYに気付かせてくれた。
一人旅をしていても、決して一人で生きているわけではないということ。
人は死んでも人々の“つながり”の中で生き続けるということ。
そして、日本には大切な人たちが必ず待っていて
だから
だから
その人たちのためにも必ず笑顔で日本に帰って来なければならない
ということ。
旅に限った話じゃない。
人生の中で日本だろうが海外だろうが、
あなたの事を思ってくれている人が必ずいる。
それが
“つながり”という名のMERRYだと思う。
それに気付くことができた。
僕はご両親にその場で彼の意思と共に登ることを誓った。
旅の中でも色んな喜怒哀楽があったけど、
結局行き着いたのはただ一つ。
生きるのって素晴らしいな!
ってこと。
死について考えてたら
ちょっとくらいボラれたって
お金落としたって
物盗まれたって
そんなこと
どうでも良くなった。
チャンスや物やお金は何度でもまわってくる。
失って困るのはただ一つ。
だったら今を存分に楽しみたい。
だから、たっちゃん。
アフリカで一番天国に近い
キリマンジャロのテッペンで
初日の出を一緒に見ようぜ。