笑顔のチカラ
2008.08.25 14:09
Vol.253 2008.08.25 MON
1)北京の女子学生のMERRYな秘話
8月8日夜8時、第29回夏季オリンピック大会の開幕式が国家体育場(鳥の巣)で
盛大に行われた。開幕式の一環である大型の文芸演目「美しいオリンピック」。
北京五輪開幕式(8日夜)、白い服を身にまとった2008人の少女達が傘を手に、
地球の周りに集まり、そして傘を開く・・・、
その傘に描かれた、世界中の子供の笑顔が観客の前に現れる・・・、
そんな暖かい気持ちを引き起こさせる情景が、世界中の観客の前で演出された。
9日、北京第二中学において、この演目に参加した55人の女子学生に話を聞いた。
この度の五輪開幕式の演目に参加した唯一の中・高校生チームの一員である彼女らは、
長く苦しい練習を積み、全世界の拍手を浴びることができたのだ。京華時報が伝えた。
この55人の女子学生達は、北京第二中学およびその分校の中学1年生から
高校3年生までと様々だ。今年4月から、清華大学でその集団練習が始まったが、
平日は授業があるため、彼女らの練習時間は基本的に週末に行われた。
集団練習の多くが、朝7時から夜9、10時ごろまで続いた。
傘を開き、閉じる、という簡単な動作だが、全員、毎日100回以上の自主練習が課された。
演目に参加した董萌萌さん(高2)は、「基本的に毎回、太陽の下で集団練習を行いました。
練習でダメになった傘は、誰もが3本くらいあるでしょう。
集団練習が終わり家に帰ると、多くが、足が痛くて動けない状態でした。
でも、どんなに辛くても、一人として、演目の参加を放棄する者はいませんでした」と
述べている。
開幕式の夜、彼女たちは、満面の笑顔をたたえ、優美な動作で、全世界の子供のスマイルが描かれた傘を広げた時、会場からの拍手は轟くように響いた。
2日経った今でも、彼女らは、あの夜の情景を思い浮かべると、胸が高まる思いを抑えきれない。肖沐晨さんは、「中国代表団が入場してくるのを見たとき、今までの練習の辛さや疲れが吹き飛ぶ思いでした。五輪開幕式の演出に参加できたことは、私たちの一生の思い出になることでしょう」と述べている。→「人民網日本語版」より
開幕式で一番感動した、地球の周りに咲いたMERRYな笑顔の傘は、まさにメリーゴーラウンドだった。ほんの数分であったけれども、こんなにも長い間、練習した彼女たちの美しい話から
出来た、MERRYなオリンピックであったと感心した。
笑顔のチカラは、世界をひとつにした。
「MERRYオリンピック」
2)チャンイーモウさんのMERRYなお話
北京五輪のテーマソング「You and me(あなたと私)」が会場の中で響き始めた時、
場内の雰囲気は盛り上がりました。
2008人のボランティアの少女たちは五大陸の子どもたちのMERRYな笑顔が写っている傘を
ひらきました。この時、体育場の上空に上がった花火から2008の笑顔も見られます。
このアイデアについて、開会式のチャンイーモウ総監督は、
「こういった子供の笑顔を見た時、だれもが感動することだろう。肌の色は異なっているが、
とてもキラキラした笑顔である。その瞬間は人々をとても感動させるものだと思っている。
われわれは、人類と世界が麗しい未来を持つことを期待しているからだ」と述べました。
チャンイーモウ氏に北京でお会いした時も、何度も送った手紙でもメールでも、
この笑顔のことを再三再四話しました。白、黒、黄色、ミックス、この子ども達の肌の色は
違っているけれど、国境が無く、世界はひとつ。未来の夢はひとつ。
「育て!世界の子ども達」
笑顔のチカラのことをイーモウさんがきちんと理解してくれたということが、
とても嬉しいです。私が一番MERRYです。
3)六本木ヒルズでのMERRYなお話
8月8日午前0:30から午前5:30まで
メトロハット外周設営に立ち会い、最初から完成するまで定点観測をしました。
真夏の夜の夢のようなこの作業の当日は、世界で一番エキサイティングな日であった。
まず外周と内周の設営。内周は比較的簡単で、3つのパーツを取り付けていく。
作業員の人が手際よく、パーツをはめ込んでつり下げていく。最後に大きなバナーを
吊り上げて行き、メトロハットの内周はほぼ3時間で完了。
外周は、ガラスに一枚一枚写真を張り込んでいく作業。正にすごろくの世界。
ムシムシとした暑い夜のせいなのか、作業員の人たちが時々パーツの番号を間違えてしまうので、それをチェックしていきます。
なかなか作業がはかどらず、時間が刻々と過ぎていきました。
心配していましたが、朝5:30にやっと完成。
完成した頃には夜が明け、その数時間後には郡上より木が届き、設営。
そのまた数時間後にはオープニングパーティ。その数時間後には北京五輪の開会式。
その日は世界で一番エキサイティングでMERRYな記念となる日になりました。
そして無事10日間のメトロハットでの展示が終わり、大好評のうちに18日の午前0:30を迎え、
今度はいよいよメトロハット外周の解体作業に入る。
内周に関しては、設営よりもより早く、システマチックに解体がほぼ1時間で完了。
外周はそんなわけにもいかず、こつこつと一枚一枚はがしていく作業。
作業のおじさんに、「なんとか残す方法はありませんか?」とたずねたのですが
おじさんたちは断固拒否。
「これはもう使用できません。産業廃棄物となります。」
これはプリント面に「のり」が付いているので、保管が出来ない、再利用は出来ないとのこと。
ビリッビリッと音を立てながらおじさんたちは一枚一枚はがしていきます。
それこそ一枚一枚大事な服が脱がされていく様な心境。
とても寂しく、夜がせつなく更けていく。
ガードマンのおじさんがそれを見て、
「これはとてもコンセプチュアルアートでとても素晴らしい!」と突然話しかけられ、
ビックリ。実は、彼は多摩美で油絵をずっと描いていたそうです。
この8月8日の設営の時も、完成した瞬間とても感動してくれたそうです。
「完成したときから、道行く人たちの反応が大きくて、この笑顔がとても抜群だ、笑顔のチカラこそアートだ!」と。
腰を痛めながら2000枚の定点観測をしていったのですが、コミュニケーションアートとして
一般の人たちの心に残ることがとても嬉しく、とてもMERRYであった。
午前3:00までかかって、すべての解体が終了。
メトロハットに居た100人のMERRYな子どもたちは、トラックに積まれ、郡上へと旅立っていきました。そして次回は、秋より郡上にある「MERRYの森」で展示されます。
定点観測はこの写真のようになりました。
北京オリンピックも開会式、閉会式、六本木ヒルズ「MERRY GARDEN」も無事に終わり、
まさにメリーゴー・ラウンドな夏だったと思う。六本木から北京、そして世界の人々へ。
人を幸せにする笑顔のチカラが多くの人をMERRYにした。
「いつか、世界67億人の笑顔を撮影し、地球をMERRYでいっぱいにしたい」
Merry Garden ! は31日まで六本木ヒルズの下記ショップにて、募金を受け付けております。
是非ご協力お願いいたします。(募金箱設置協力店:ブエナガーデンカフェ、ラピスラズリ、スターバックス メトロハット店、パントリー、青山ブックセンター4F、ユナイテッドアローズ 六本木メンズストア、BALS TOKYO ROPPONNGI BY AGITO)募金箱設置店には、同時にMERRYのたねを配布しておりますので、是非募金にご協力していただける方は、家に持ち帰って、MERRYのたねをまいてみてくださいね。秋にはMERRRYなコスモスが咲きます!
4)Good Design 賞 ノミネート
MERRY MESSAGE CD,DVDを今年のグッドデザイン賞に出品しました。また盗られました。
以前、EXPO BOOKが大量に盗まれたこともあり、今回はお願いプレートにしっかり
「持っていかないでください。これは作品です。」と書いたにもかかわらず、今年も盗まれました。ちょうど北京オリンピックの開会式の笑顔のMERRYな傘のボードがバックにあったせいか、多くの人が立ち止まり、手に取ってくれ、話題にしてくれました。
カラフルな7色の色を使い、点字を使用。全国約70ある盲学校に贈呈したCD、
北京オリンピックの開会式にも出た笑顔たちのDVD。
エコをコンセプトとした環境に優しい素材を使った「Repac」という紙のパッケージ。
はたして2008年度のグッドデザイン賞になるか…
→MERRY MESSAGE CD,DVDノミネート紹介のページはこちら。
5)Merry Garden 屋上農園にとうとう稲穂が出稲。
この夏の暑さ、北京五輪とMerry Gardenのイベントにうつつを抜かしている間にも、
屋上は日々進化をしていました。
あまりにもたくさん実ってきてしまったため、一時収穫しました。
シシトウは、たわわに実り、食べきれないほど。ピリリと辛くて薬味にピッタリ。
ナスはザルいっぱいに取っても取っても、次から次へと生えてくる。
今度は屋上の野菜たちを使って、ハッピーライスチームと収穫祭を行う予定です。
また、他の植物たちにも大きな変化がありました。
アサガオは常に元気に咲いている。トマトやシシトウは緑色からいつのまにか真っ赤に染まる。
ヤムイモのツルはいつのまにかトマトに絡み、空高く伸びている。
そしてヒマワリは太陽に向かって、ひとつ花を咲かせた。
そしてイネにもとうとう変化が!なんと穂が出ているのを発見した。
イネの背の高さも大きいものから小さいものまで、様々であったように、
やはり種類によって、穂の形、色、模様が全く違うのである。
これからこのモミの中に、実が出来上がっていき、穂が垂れていく。
今後の観察日記から目が離せません。
→それぞれの観察日記はこちらからどうぞ。
そして今週もMERRYな訪問者たちがやって来ました。
木曜日の姫たちが連れて来た、小学生のユウキちゃんと
久しぶりに再会したMERRYの第1号撮影者の青海さん。
稲穂の中で、笑顔の実になって撮影。稲穂がニコニコ笑っている様でした。
もうすぐ秋。世界中のお米が実るまであと少し。
MERRY GARDENは今日も成長を続けています。
次回のMERRYコラムもお楽しみに!