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西春町「黒池の龍神様」 image 西春町「黒池の龍神様」 image 3月5日 西春町「黒池の龍神様」
Last Updated 5/MAR/2005


いよいよ今日から待ちに待った子供たちとの「ストーリーオブジェ」の制作が始まります。
「伝統をデザインする」をテーマに、『15市町のMerryな物語』と題して、子供たちと15のワークショップを行っていきます。各市町によってやることはそれぞれで、できあがる「ストーリーオブジェ」も異なります。
これらは4月16日(土)に行われる「尾張東部地域の日」に、長久手会場にある「あいち・お祭り広場」に展示されることになっています。

「ストーリーオブジェ」とは、簡単に言うと、それぞれの市町に伝わる昔話の一場面についての大きな展示物(作品)のことです。子供たちが制作をしていく中で、昔からの伝統的なものや自然にあるものに直接触れ合うことによって、何かを感じとり、それと同時に制作活動も楽しみ、幸せな気持ちになってくれること。
そしていい笑顔をいっぱい見せてくれることを望んでいます。

第一回目は、名古屋の北西部にある西春町です。
「黒池の龍神様」とは西春町に昔から伝わる有名な民話です。
昔、日照りが長く続き一滴の雨も降らなかったときのこと、困り果てた村人たちは、黒池の龍神様に雨を降らしてくれるように頼みます。
すると・・・・
突然、空は真っ暗闇になり、墨汁のような雨が三日三晩降り続いたのだそうです。
この雨のおかげでこの村はその年、大豊作となりました。
西春町ではこの龍神様を今でも大切に奉っているのだそうです。

今回のワークショップでは、この話の中の「墨汁の雨を降らせた龍」をイメージして、『和紙のちぎり絵』を行っていきます。
私たちがあらかじめに作っておいた龍のオブジェに、子供たちが黒や白の和紙をちぎり絵していきます。
和紙の重ねると透ける性質を生かし、グラデーション感を出していきます。
そうすることで立体感が出て、もくもくとした煙のようになっていくのです。
「環境に・地球にやさしく」をテーマにした愛・地球博ですので、材料も天然なものを使うように心がけました。
今回は、陶器の器に環境にやさしいでんぷん糊をいれました。
子供たちは和紙をちぎり、その糊をつけ、ぺたぺたと貼っていきます。

始めはみんなでかたまって和紙を貼っていたのですが、だんだんと夢中になっていった子供たちは、自分の世界に入ってしまったみたいです。もくもくと和紙をちぎり、こだわりの龍や煙を作っているようでした。
途中、和紙や糊が足らなくなるというハプニングも発生!
でも、「のり・おかわり〜」「ごはん・おかわり〜」の声にみんな大笑い。
現場は一気にいい雰囲気になりました。
完成した龍神様の立派さに、子供たちは目をまんまるくして驚き、大喜び!
Merryな笑顔をたくさん見ることができてよかったです。

オブジェ制作もとても順調に行き、いいスタートが切れたと思っています。
これから、あと14の市町を回っていきます。
どんな子供たちと出会えるのか、またどんなオブジェが出来上がっていくのか、私はものすごく楽しみです。