3月19日 尾張旭市「卓ヶ洞(しょくがほら)の竜」 Last Updated 19/MAR/2005 12時に豊山町でワークショップを終えてすぐ、車に乗り込み大急ぎで尾張旭市に向かいます。 二つの町の間の距離はものすごく遠くて、時間に間に合うかどうか、昨日からみんなで心配していました。 ランチをしている時間なんてもちろんないので、コンビ二のおにぎりを車の中で大急ぎで口の中につめこみました。車の中でものを食べると酔いそうだとか、そんなことも言っていられません。 次のワークショップもしっかりがんばりたいから、なによりもまず、体力、体力。 そうこうしているうちに、目的の尾張旭市中部児童館にぎりぎりセーフで到着しました。 ここは、建物が教会みたいになっていて、中にもステンドグラスの飾りがあって、とてもきれいなところでした。 児童館なので、子供たちがたくさん遊びに来ていました。とても、元気な子ばかりで、「こんにちわ。」とか「今日何やるの〜?」とにこにこして、くっついてきてくれました。 今回の「卓ヶ洞(しょくがほら)の竜」とはこんなお話です。 昔、馬引きの新太という一人の男の子がいた。 ある時、この村の水が急になくなるという騒ぎが起こった。 田んぼの水も、池の水もすっかりなくなり村の人はみんな困ってしまった。 「きっと卓ヶ洞に住むあの竜が、ため池の水を飲んでしまったに違いない!」村の人はみんな口々にそういった。 そして、竜を洞穴の中に閉じこめてしまった。 それから三日後、新太が洞穴の前を通ったときに竜のうめき声が聞こえた。 ウォーン、ワォ−ン、ググ・・・・悲しげな声で、「水をくれ、水がほしい、きれいな水を・・・」といっているかのようだった。 新太は竜に、積み重ねてあった石のすきまから、そっと、自分の持っていた飲み水を流しこんでやった。 そして、竜を閉じこめていた棒をそっとはずしてやった。 次の日のこと。新太が馬引きの仕事を終えて、丘の上で休んでいると突然、空が真っ黒になり、五色の光とともに大雨が降ってきた。 五色の光は、あの竜の姿だった。竜は、助けてもらった新太にお礼をするために、村に大雨を降らせたのだった。 村人は、竜を疑ったことを反省して、村を救ってくれたことに感謝した。 それからは、日照りが続くと、村人は冷たくておいしい水を卓ヶ洞(しょくがほら)の前にそなえて、竜に雨ごいをするようになったのだそうだ。 というお話です。今回は、雨を降らせた竜と新太のオブジェを制作しました。 子供とのワークショップでは、雨雲と五色の光の玉のちぎり絵をおこないました、真っ白の雲と、太陽型をしたものに、ピンクときいろの和紙をちぎってはっていきます。 環境にやさしい、でんぷんのりを水でうすめて使いました。 子供たちは和紙を次々にはっていき、二色が盛りあがるくらいになっていきました。 ヌメヌメしたのりの感しょくが気持ちよくて、手をすべらせて遊んでいる子もいました。 雲なのに黄色い和紙をはっていて、「どうして黄色なの?」って聞いたら、「イナズマなの!」って(笑) 完成品にもみんなが作ったイナズマも、一生懸命に色を重なり合わせた色の玉も、そのまんま展示するから、4月16日楽しみにして見に来てね! |